-- お盗め --
9−閑話
ちなみに、「さいとう・たかお作 久保田千太郎脚色 リイド社刊」の鬼平犯科帳では、こんな塩梅に描かれているんですな。
「鬼平の人物」−−長谷川 辰蔵(その2) |
「7−閑話」で、「辰蔵さん」をやったら、意外に書いてるこっちが楽しかったんで、再び「辰蔵さん」です。 剣はたいしたこと無いが、色街には詳しく、弁は立つが、思慮には欠ける・・・そんな辰蔵さんを取り巻く人々との関わりを覗いてみましょう。 |
ちゃらんぽらん同士で良からぬところで気の合う火盗改メ同心・兎忠こと木村忠吾と捕り物の現場なのに緊迫感のない会話をする辰蔵さん。 |
結構おちゃめな久栄さんが、平蔵と同心・松永のやりとりを障子の陰で聞いて笑いを噛み殺しているのへ、のほほんと問いかける辰蔵さん。 この後、忠吾から松永同心の悪い病(とはいえ今ならネット漁れば、もっと凄いのがごまんと居るが)について詳細な説明を受ける。 |
さる一件の手掛かりを持ち帰った褒美(といっても岡場所での事)を貰った辰蔵さん。 父上の腰を揉まされながら、良からぬ想像をしていて注意され逆襲します。 ホームドラマのようなヒトコマ。 |
そして、真打ち! 悪所通いの半分は、こいつに責任があるのでは・・・という悪友、旗本の次男坊・阿部弥太郎に岡場所の変わった妓の話を聞く辰蔵さん。 それにしても、この弥太郎、辰蔵の金を当てにするは、剣術はからっきしだは、意気地はないは、良いところが全然無さそうなのがスゴイ。 しかも、このままでは「一生部屋住みの冷や飯食い」と自覚していながら何ら努力しようともしない。 これでプライドさえ捨てれば、普通に困窮もせず生きていけたのだから「旗本」と「庶民」の差は大きかったのでしょうねぇ。 ニートは、今に始まった事じゃない・・・ねぇ。 |
辰蔵さんの活躍?がもっと見たい・・・という方は