親爺の鬼平 - 艶物話

-- お盗め --

もどる

7−閑話

ちなみに、「さいとう・たかお作 久保田千太郎脚色 リイド社刊」の鬼平犯科帳では、こんな塩梅に描かれているんですな。

「鬼平の人物」−−長谷川 辰蔵
「鬼平犯科帳」の登場人物のなかでも、同心「うさ忠こと木村忠吾」と並んで一種のギャグメーカーとなっているのが平蔵の息子「辰蔵」ですが、この人、長谷川家の跡取ながら若き日の平蔵のように屈折せず、素直に「遊び呆けて」いるわけです。
まあ、あっけらかんとした憎めないキャラクターで、事件解決に貢献することも度々・・・ひょっとして「銕三郎」の頃の平蔵より、親父殿の仕事の役には立っているかも・・・・・・。
いつもは「さいとう版・鬼平犯科帳」から同話のシーンを紹介しているこのコーナーですが、ちょいとした事情で、鬼平登場人物の紹介をしてみます。・・・・(事情?・・・・・・・あ〜そうですよ。手元にいい画が無いんですよ。資料不足なんですw・・・・今後も、あるかも・・・・)
谷中・いろは茶屋の女郎「お照」と昼間っから[乳くりあっている]辰蔵さん。
巣鴨村の親戚三沢家に向かう途中、霧の七郎から頼まれた人の良い流浪の剣客「上杉周太郎」に斬ると言われた辰蔵さん。
流石に平蔵譲りで、やっとうの筋は悪くても肝は太い。
とはいえ、相手が良かったとも言えますが・・・・大体にして三沢家に行く目的が、悪友・阿部弥太郎の持ってきた素人娘を抱ける話の資金一両を借りるためってのが、なんとも・・・しかも下痢にもかかわらず、なのですorz
謎の使い手に、片山、金子両同心を斬られ自身も襲われた平蔵のもとへ調子のいいことを真面目な振りして言った辰蔵さん。
共に死ねるか聞かれて、馬鹿正直に「いや」だと答え、逆鱗に触れます。
常なら正直を尊ぶ平蔵ですが、やはり跡取息子となれば、それだけではいかん訳で、実に微妙な親心なのでしょう。
さいとう版では、腹を切って詫びるなどと泣くところ、終いには母・久栄さんにまで「お切りなさいっ。切れるものならっ!!」と、見事な梶原一機的倒置話法で言い放たれる始末。
しかし、結局は決意を固めて父の助勢をすべく駆けつけた辰蔵さん。
役に立ったかどうかは兎も角、平蔵の許しを得ました。
そこで、言うのが右のセリフ・・・・。原作小説では「これにて、辰蔵が切腹のこと、おゆるし下されましょうや?」と言うのにとどまっているのですが・・・・(^^);
株式会社リイド社

辰蔵さんの活躍?がもっと見たい・・・という方は