-- お盗め --
3−閑話
ちなみに、「さいとう・たかお作 久保田千太郎脚色 リイド社刊」の鬼平犯科帳では、こんな塩梅に描かれているんですな。
麻布ねずみ坂 |
長崎の中国人から奥義を学んだという指圧医中村宗仙は、京の茶屋「丹後や」の女将お八重に惚れて通い詰めるうち、腹痛で寝込んでるところに行き会い強引に指圧をほどこし治療した・・・んですが、指圧の奥義は治療だけでなく「あっち」の方にも発揮され、斯様なことと相成りました^^; もっとも宗仙さん、この機会に出会って「こいつ、うまい」・・・などと考えていますんで確信犯だったんですが・・・・。 |
ところが、この「お八重」・・・後家なぞと言ってましたが、実は大坂の香具師の大元締「白子の菊右衛門」の妾だったため、大変なことになってしまいます。 さてこの菊右衛門さん、池波先生お気に入りらしく他の作品にも顔を出してます。鬼平も一件の後なかなかの人物と感じたようですし菊右衛門も鬼平には何やら好意のような感情を抱いているらしいのがイイカンジなのです。 |
こんなイイカンジの出会いが、ひょっとして世の中にはあるのか・・・
あるかも知れない、いや、ある!
と、思うあなたには、↓こんなとこもありますよ。
艶婦の毒 |
忠吾クンです。 京女を抱く期待に胸膨らませ「もみしだいてくれるぞ」と気合い入ってます。 でも引っかけた、と思ってる女「おたか」は実は虫栗の権十郎の女で女賊お豊だった! しかもこのお豊、若き日の鬼平ともできてるわけで、忠吾クンは長官と兄弟になっちゃってるんですね^^ まっ、当人は知らないんですが・・・・ 「お豊」 もう四十を越えてる歳で「小川や梅吉(本所・桜屋敷)」に言わせりゃ「汁気も・・・」なのに、「おふささん」とは、扱いが全然違うのですねぇ。 |
艶婦の毒 |
鬼平(まだ銕三郎)若かりし頃(といっても久栄さんと結婚し二十七歳)、女賊とは知らず「お豊」と10日ぶっ続けでやりまくっていたときの図。 このあと普段は温厚な京都町奉行職の父宣雄から強く叱りつけられることとなる。 |
兇剣 |
さいとう先生版鬼平では普通の旅人風に描かれていた「白狐の谷松」ですが、原作では「坊主あたまの白なまず。にょろにょろと細長い躰つきの白狐の谷松は、若いのか年をとっているのか、それもわからぬ面妖な風貌」と、かなりの怪人扱いです。 これに何処とも知れぬ部屋の暗闇で、力ずくで犯された「およね」の衝撃はいかばかりか・・・。 白子の菊右衛門のライバル、大坂香具師のもう一人の元締「高津の玄丹」配下でも結構上の方にいるらしいんですがね。 |
むかしの男 |
長谷川家の屋敷が本所にあったとき、久栄さんの実家大橋家は隣り合わせだったとか・・・で、その隣が近藤勘四郎の家で、この勘四郎に娘のころの久栄さんは良いように遊ばれてしまったらしいのですね。 その後、勘四郎は強盗殺人をはたらき逃走し、当時高杉道場で剣友であった久栄の父大橋与惣兵衛が嘆きこぼすのへ、平蔵が申し出て二人は結婚したわけですが・・・ ・・・・・私、このシーン大好きなんです^^; なんか、平蔵の優しさと思いやり、久栄の奥ゆかしさと恥じらいが、とっても良く感じられる、ハートウォームな場面と思いませんか。 |
じゅ・・・じゅんあい・・・(広告貼っといてツッコミもなんですが・・・)